「海藻を食べれば白髪にならない」はホント?

「海藻を食べれば髪の毛はずっとフサフサ、白髪にもならない」という説を、あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

実は私も、祖父母からはこの言葉を特によく聞かされていました。おかげで、祖父母宅に行った時は、ワカメが異常にたくさん入った味噌汁や、昆布がたっぷり入った煮物などが必ず出てきましたね・・・

 

しかし「海草を食べれば白髪にならない」というのは正しい説なのでしょうか?

 

「海藻を食べれば白髪にならない」説には事実も嘘もある!

さて、「海藻を食べれば白髪にならない」という説が正しいのかどうかというと・・・

 

これには事実も含まれていれば、嘘も含まれている、というのが正解です。

 

まず、海藻には、亜鉛をはじめとした各種ミネラルなど、黒髪の生成に必要な成分が含まれている、という点では、「普段の食生活で、ある程度積極的に海藻を食べることは好ましいこと」だと言えるでしょう。

 

しかし、それだけで髪が黒くなったり、太くなったりするわけではありません。そもそも髪の主原料はたんぱく質ですし、海藻に含まれている各種ミネラルは、「髪を育てるためのサポート役のひとつ」という立場なのです。

 

つまり、「海藻を食べることはいいことではあるけれど、それだけに頼って、過剰に海藻を食べたとしても髪が黒くなることはまずない、むしろ海藻ばかり食べて、栄養バランスがかたよってしまうことによる害のリスクの方が高い」と言ったところでしょう。

 

「海藻=白髪にならない、フサフサになる」説が生まれたのはなぜか

というわけで、白髪や薄毛の問題は、「海草を食べていれば解決する」というような簡単な問題ではありません。

 

しかしそもそも、「海藻=白髪にならない、フサフサになる」というような趣旨の説は、何が原因で生まれてきたのでしょうか?

 

まずひとつ考えられるのは、「海藻の黒さが、黒髪を連想させる」という点でしょう。また、水分を吸ってプルプルとした海藻は、「太くてコシのある髪」も連想させますね。

 

そしてもうひとつ、医学の世界で、甲状腺の病気である「慢性甲状腺炎」による抜け毛に、海藻に含まれるヨードが効果的だと言われていることが、こうした「海藻=白髪にならない、フサフサになる」説を後押ししたとも考えられます。

 

しかしあくまで「慢性甲状腺炎による抜け毛」というのは、病気による抜け毛ですから、一般的な白髪や薄毛の発生メカニズムとは異なるものです。

 

このような「先行したイメージおよび、病気による抜け毛と一般的な白髪・抜け毛を混同した勘違い」などが相まって、「海藻=白髪にならない、フサフサになる」説は根強く残ってしまったのでしょう。

page top